シマノ(SHIMANO) 20 ゲンプウ XT 200PG(右) 船・手巻リール Review: 船釣りの新たな相棒?実釣インプレッションと徹底評価

船の上、絶え間なくロッドを小刻みに動かし、海底に潜むターゲットを誘い出す。特に、明石の船タコ釣りのように一日中「小突き」続ける釣りでは、夕方になる頃には手首や腕は悲鳴を上げています。私もかつては、重くバランスの悪いリールを使い、釣りの楽しさよりも疲労感が勝ってしまうという悔しい経験を何度もしてきました。リールが重いだけで集中力は削がれ、繊細なアタリを感じ取る感度も鈍ってしまうのです。これでは、釣果が伸び悩むのも当然かもしれません。パワフルでありながら軽く、そして何よりも信頼できるリール。そんな矛盾したような理想を追い求める中で、私たちはついにひとつの答えにたどり着きました。それが、今回徹底的にレビューするシマノ(SHIMANO) 20 ゲンプウ XT 200PG(右) 船・手巻リールです。このリールが、私たちの船釣りをどう変えてくれたのか、その全貌を余すところなくお伝えします。

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船釣り用リール購入前に知っておくべき必須チェックポイント

船釣り用のリールは単なる道具ではありません。それは、水中のターゲットと対話し、力強い引きをいなし、そして確実に取り込むための最も重要なソリューションです。特に手巻きの両軸リールは、ダイレクトな巻き感とパワー伝達効率の高さが魅力で、底を取りながら誘うタコやヒラメ、あるいはテクニカルなタチウオ釣りなど、バーチカルな(縦の)釣りに絶大な効果を発揮します。適切なリールを選ぶことで、釣りの快適性は劇的に向上し、結果として釣果にも直結するのです。

このタイプのリールが理想的なのは、コストを抑えつつも、パワーと軽さを両立させたいと考えている船釣りアングラーです。特に、タコやヒラメ、根魚など、海底から一気に引き剥がすパワーが求められる釣りに挑戦したいエントリーからミドルクラスのユーザーに最適です。一方で、遠投性能を最優先するキャスティングゲームや、ミリグラム単位のルアーを操る超繊細なフィネスフィッシングを主戦場とする方には、専用のスピニングリールやベイトフィネスリールの方が適しているでしょう。

リールへの投資を決める前に、これらの重要なポイントを詳しく検討してください:

  • パーミング性能と操作性: リールを手のひらで包み込むように持つ「パーミング」。このしやすさが、長時間の釣りでの疲労度を大きく左右します。ロープロファイル(低重心)設計のモデルは握り込みやすく、ロッドとの一体感も高まるため、繊細な操作が可能になります。自分の手の大きさにフィットするか、想像しながら選ぶことが重要です。
  • 糸巻量とパワー性能: ターゲットとする魚種や水深によって、必要なラインの太さと長さは決まります。PE2号が200m巻けるといったスペックは、多くの近海船釣りに対応できる十分なキャパシティです。また、最大ドラグ力(kg)は、大物が掛かった際にラインブレイクを防ぎながら魚とファイトするための重要な指標。5kg前後のドラグ力があれば、不意の大物にも安心して対応できます。
  • 素材と耐久性: ボディの素材は、リールの剛性と重量を決定づける要素です。高強度樹脂は、軽量でありながら十分な剛性を持ち、コストパフォーマンスに優れています。ハンドル素材にCi4+のようなカーボン強化樹脂が使われていると、さらなる軽量化と高感度化に貢献します。海水での使用が前提となるため、防錆性能も確認しておきたいポイントです。
  • 使いやすさとメンテナンス: 船釣りでは、リールが海水やコマセで汚れがちです。そのため、シンプルな構造で、使用後に真水で洗い流しやすいモデルが長期的に見て安心です。また、ハンドルの長さや形状も巻きやすさに直結するため、自分のスタイルに合ったものを選びましょう。60mmのロングハンドルなどは、パワフルな巻き上げをサポートしてくれます。

これらの要素を総合的に判断することが、あなたの釣りをより豊かにする最高の一台を見つけるための鍵となります。

今回レビューするシマノ(SHIMANO) 20 ゲンプウ XT 200PG(右) 船・手巻リールは、これらの条件を見事に満たした素晴らしい選択肢ですが、市場には他にも多くの優れたリールが存在します。すべてのトップモデルを網羅した総合的な比較ガイドも、ぜひ参考にしてください。

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開封の儀:第一印象とシマノ(SHIMANO) 20 ゲンプウ XT 200PG(右) 船・手巻リールの核心的特徴

製品の箱を開けた瞬間、まず目に飛び込んできたのは、黒を基調としたボディに映える赤い差し色でした。派手すぎず、しかし所有欲を満たす絶妙なデザインです。手に取って驚いたのは、その圧倒的な軽さ。スペック上の自重195gという数字以上に、その軽さは際立って感じられます。これは、高強度樹脂フレームと、シマノが誇る軽量カーボン素材「Ci4+」をハンドルに採用した恩恵でしょう。ロープロファイル設計のボディは、手のひらに吸い付くようにフィットし、まるで体の一部になったかのような一体感があります。これなら一日中ロッドを操作し続けても、疲れを最小限に抑えられるだろうと直感しました。60mmのハンドルはパワフルな巻き上げを予感させ、実際に回してみると、価格帯からは想像できないほど滑らかな回転性能に驚かされます。これは、シマノが長年培ってきたギア設計技術の賜物でしょう。まさに、実釣への期待感を最高潮に高めてくれる第一印象でした。

この製品の優れた点

  • 195gという驚異的な軽さで、長時間の釣りでも疲れにくい
  • ロープロファイルボディによる優れたパーミング性能と操作性
  • 大物にも負けない5.0kgのドラグ力とパワフルな60mmシングルハンドル
  • 上位モデルに迫る性能を誇りながら、手に入れやすい価格設定

注意すべき点

  • ベアリング数が3/1と、上位機種に比べて少ない
  • 一部のユーザーから外箱の品質に関する指摘がある

実釣インプレッション:シマノ(SHIMANO) 20 ゲンプウ XT 200PG(右) 船・手巻リールの真価を徹底解剖

見た目やスペックだけでは分からない、リールの真価はフィールドでこそ明らかになります。私たちはこのシマノ(SHIMANO) 20 ゲンプウ XT 200PG(右) 船・手巻リールを船に持ち込み、その性能を様々な角度から徹底的にテストしました。特に、このリールのメインターゲットとされるタコ、ヒラメ、タチウオ釣りを想定したシチュエーションで、その実力を探ります。

驚異的な軽さとパーミング性能がもたらす操作性の革命

このリールを語る上で、まず特筆すべきは195gという自重です。同クラスの船用両軸リールと比較しても、この軽さは群を抜いています。実際にロッドに装着して一日中釣りをしてみると、その恩恵は計り知れません。特に、ロッドティップを小刻みに揺らして仕掛けをアピールする「小突き」や、繊細なリフト&フォールを繰り返す釣りでは、手首への負担が劇的に軽減されるのを実感しました。あるユーザーが「明石での船タコ釣りでは腕が疲れなくて良い」と評価している通り、この軽さは長時間の集中力を維持するための強力な武器となります。また、単に軽いだけでなく、ロープロファイル設計のボディがもたらす優れたパーミング性能も見逃せません。手の小さな私でもしっかりとリールを包み込むことができ、ロッドとリール、そして腕が一体化するような感覚を得られました。この一体感は、ルアーや仕掛けの操作性を格段に向上させるだけでなく、水中の微細な変化や魚からのコンタクトをより明確に手元に伝えてくれます。ヒラメ釣りで海底の地形変化を探る際や、タコが餌木に触れる「モゾッ」とした前アタリを感じ取る上で、この感度の高さは大きなアドバンテージとなりました。この卓越した操作性は、まさに価格以上の価値があると言えるでしょう。

価格を超えたパワーと信頼性:実釣で証明されたドラグと巻き上げ力

「この軽さで、本当にパワーは大丈夫なのか?」これは、私たちが最初に抱いた正直な疑問でした。しかし、その懸念は最初の良型とのファイトで完全に払拭されました。最大ドラグ力5.0kgというスペックは、このクラスのリールとしては十分な数値ですが、シマノ(SHIMANO) 20 ゲンプウ XT 200PG(右) 船・手巻リールの真価はその数値だけでは測れません。ドラグ部にはクロスワッシャが採用されており、負荷がかかった際に非常にスムーズかつ安定してラインを送り出してくれます。タチウオの急な突っ込みにも滑らかに追従し、ラインブレイクの不安を全く感じさせません。そして、最も驚かされたのが、その巻き上げパワーです。海底に張り付いたタコを「ゴリ巻き」で引き剥がす場面。ここでは60mmのパワーシングルハンドルが真価を発揮します。力を込めてハンドルを回すと、ギアがガッチリと噛み合い、リールがたわむことなく力強くラインを巻き取っていきます。実際に「2.2キロのタコを釣りましたが、問題無く巻き取れました」「1キロ以上のタコも余裕で上がってきます」といったユーザーからの報告は、私たちの体験を裏付けるものです。PG(パワーギア)モデルならではのトルクフルな巻き心地は、大物とのやり取りにおいて絶対的な安心感を与えてくれます。この軽さとパワーの両立は、まさに驚異的。シマノの設計思想の高さを改めて感じさせられました。

ターゲットを絞った最適設計:タコ、ヒラメ、タチウオ釣りをどう変えるか

このリールは、汎用性を持ちながらも、特にエギタコ、ヒラメ、タチウオといったターゲットに対して最適化されていると感じます。PEラインの糸巻量は1.5号で260m、2号で200mとなっており、近海の船釣りで最もよく使われるラインキャパシティを完璧にカバーしています。スプール下巻ラインの目安も表示されているため、ラインを無駄なく、最適な量を巻ける点もユーザーフレンドリーです。
エギタコ釣りでは、前述の通り、軽さによる操作性と、海底からタコを引き剥がすパワーが絶大な効果を発揮します。あるユーザーが「タコマスターBBの冠名を付けた方が良い」とまで言うのも納得の性能です。
ヒラメ釣りにおいては、軽量ボディがもたらす高感度が、活き餌の動きや海底の質感を明確に伝えてくれます。「ヒラメ40」と言われる繊細なアタリを捉える上で、この感度は釣果を分ける重要な要素になります。
タチウオ釣りでは、5.5のギア比と59cmの最大巻上長が、一定速度でのタダ巻きや、多彩なシャクリのパターンに幅広く対応。ドラゴン級の強烈な引きにも、安定したドラグ性能で安心してファイトを楽しむことができます。
これら特定の釣りに求められる要素を高いレベルで満たしながら、手頃な価格帯を実現している点は、このリールの最大の魅力と言えるでしょう。「ゲンプウ」という名前が示す通り、様々な船釣りの風を巻き起こす可能性を秘めた一台です。

他のユーザーの声:フィールドからのリアルな評価

私たちが感じた性能の高さは、多くのユーザーによっても裏付けられています。全体的な評価としては、「コストパフォーマンスが非常に高い」という点で一致しているようです。特に船タコ用リールとしての評価は絶大で、「値段の割に明石での船タコ釣りにピッタリ」「もっと評価されても良い」といった声が目立ちます。軽さ、パーミングのしやすさ、そしてパワーハンドルによるゴリ巻き性能という、タコ釣りに求められる三要素を高次元で満たしている点が、経験豊富なアングラーからも支持されている理由でしょう。「2.2キロのタコ」や「1キロ以上のタコも余裕」といった具体的な釣果報告は、そのパワーを何よりも雄弁に物語っています。一方で、ネガティブな意見としては、製品本体ではなく、配送時の外箱の状態に関するものが一件見られました。「箱の蓋に大きな亀裂と多数の傷が、、、」という報告がありましたが、幸いにも「中身の本体は幸いキズや異音等はありませんでした」とのこと。これは製品自体の欠陥ではありませんが、オンラインでの購入を検討する際には、留意しておくと良いかもしれません。総じて、実釣性能に関する不満はほとんど見られず、価格以上の働きをすることに多くのユーザーが満足している印象です。

競合製品との徹底比較:シマノ(SHIMANO) 20 ゲンプウ XT 200PG(右) 船・手巻リールは本当に買いか?

シマノ(SHIMANO) 20 ゲンプウ XT 200PG(右) 船・手巻リールが優れたリールであることは間違いありませんが、あなたの釣りスタイルによっては、他の選択肢がより適している場合もあります。ここでは、異なる特徴を持つ3つの代表的なリールと比較してみましょう。

1. Penn SLAMMER IV スラマー4 スピニングリール

PENN (ペン) SLAMMER IV 3500 スラマー4 3500番 スピニングリール...
  • 自重(g)400●ギア比6.2●最大ドラグ力13●最大ライン巻き取り長 (cm/ハンドル1回転)94●ボール/ローラーベアリング8/1●ラインキャパシティ(m)...

PennのスラマーIVは、「堅牢性」を極めたスピニングリールです。フルメタルボディとIPX6等級の防水性能は、オフショアでの過酷な使用環境や、波しぶきを常に浴びるような状況でも内部への水の侵入を防ぎ、初期性能を維持します。ゲンプウXTが「軽快な操作性」を重視するインショア(近海)の釣りに特化しているのに対し、スラマーIVは絶対的なタフネスと信頼性を求めるアングラー向けです。もしあなたの主戦場が、大型青物などがターゲットとなる外洋で、リールに究極の耐久性を求めるのであれば、スラマーIVが優れた選択肢となるでしょう。

2. シマノ(SHIMANO) 22 ステラ スピニングリール

シマノ(SHIMANO) スピニングリール 22 ステラ C5000XG ステラ
  • ギア比:6.2 / 実用ドラグ力(kg):7 / 最大ドラグ力(kg):11
  • 最大巻上長(cm/ハンドル1回転):101

シマノの最高峰スピニングリール、22ステラ。これは、性能において一切の妥協を許さないフラッグシップモデルです。「インフィニティドライブ」や「インフィニティクロス」といった最新技術が注ぎ込まれ、異次元の巻き心地と耐久性を実現しています。ゲンプウXTが「コストパフォーマンス」を最大の武器としているのに対し、ステラは価格を度外視してでも最高の性能を求めるエキスパートのためのリールです。究極の滑らかさ、感度、そして所有する喜びを最優先するならば、ステラ以外に選択肢はありません。しかし、ゲンプウXTはその何分の一かの価格で、特定の釣りにおいては十分すぎるほどの性能を発揮します。

3. シマノ(SHIMANO) メタニウム ベイトリール

シマノ(SHIMANO) ベイトリール 23 メタニウム 101XG (左ハンドル)...
  • ギア比:8.1 / 最大ドラグ力(kg):5 / 最大巻上長(cm/ハンドル1回転):86
  • ハンドル長さ(mm):45 / 自重(g):175

同じシマノのベイトリール(両軸リール)でも、メタニウムは全く異なる思想で設計されています。コアソリッドボディとマグネシウム素材を採用し、軽量でありながら極めて高い剛性を実現。その真価は「キャスティング(遠投)性能」にあります。バスフィッシングなどで、軽量ルアーを正確に、そして遠くへキャストするために最適化されています。一方、ゲンプウXTは船からのバーチカル(縦)の釣りに重点を置いており、パワフルな巻き上げトルクを重視した設計です。キャスティングがメインの釣りならメタニウム、船からのバーチカルな誘いと巻き上げがメインならゲンプウXTと、明確に使い分けるべきリールです。

最終評決:シマノ(SHIMANO) 20 ゲンプウ XT 200PG(右) 船・手巻リールは誰におすすめか?

数々のテストと実釣を経て、私たちの出した結論は明確です。シマノ(SHIMANO) 20 ゲンプウ XT 200PG(右) 船・手巻リールは、特に船のタコ釣り、ヒラメ、タチウオといった釣りに挑戦したいと考えているアングラーにとって、現時点で最もコストパフォーマンスに優れた選択肢の一つです。195gという驚異的な軽さがもたらす快適な操作性、そして大物とも対等に渡り合えるパワフルな巻き上げ性能。この二つの要素が、エントリーモデルとは思えない高いレベルで融合しています。確かに、上位機種のようなベアリングの多さや、最高級の素材による質感はありません。しかし、実釣において最も重要となる「疲れにくさ」と「パワー」という核心部分で、一切の妥協がないのです。

もしあなたが、船釣りの世界に足を踏み入れたい初心者の方や、特定の釣りのために専用タックルを手頃な価格で揃えたい中級者の方であるならば、このリールはあなたの期待を遥かに超える働きをしてくれるはずです。高価なリールに気後れすることなく、釣りの楽しさに集中できる。これこそが、このリールの最大の価値と言えるでしょう。あなたの船釣りを次のレベルへと引き上げてくれる、信頼できる相棒となることを、私たちが保証します。ぜひ、その驚異的なコストパフォーマンスと実力を、ご自身で確かめてみてください。

最終更新日: 2025-11-09 / アフィリエイトリンク / 画像提供: Amazon Product Advertising API