シマノ(SHIMANO) 24 SLX 70XG(右) ベイトリール Review: 究極のコストパフォーマンスか?上位機種を脅かす実力を徹底検証

バスフィッシングに夢中になり、週末は夜明け前からフィールドに立つ。そんな熱心なアングラーなら誰もが一度は通る道、それが「タックルの壁」です。特にベイトリールは釣果に直結する重要な要素。最初は入門機で満足していたものの、飛距離が伸び悩み、巻き心地に違和感を覚え、いざという時のパワーファイトで不安を感じる…。「もっと快適に、もっと正確に、そしてもっと力強く魚と対峙したい」。そう願う一方で、上位機種に目を向ければ、その価格に思わずため息が出てしまう。この性能と価格のジレンマは、多くのアングラーにとって悩みの種です。この「あと一歩」が踏み出せないもどかしさが、釣りの楽しさを少しずつ削いでしまうことさえあるのです。今回我々がレビューするシマノ(SHIMANO) 24 SLX 70XG(右) ベイトリールは、まさにそんなアングラーの悩みに正面から向き合った一台と言えるでしょう。

シマノ(SHIMANO) ベイトリール 24 SLX 70XG(右)
  • ギア比:8.2
  • 最大ドラグ力(kg):5.5

ベイトリール選びで失敗しないために知っておくべきこと

ベイトリールは単なる糸を巻く道具ではありません。それはアングラーの意思をルアーに伝え、水中の微細な変化を感知し、そして力強い魚とのファイトを制するための、まさに「心臓部」です。適切なリールを選ぶことは、快適なキャスト、正確なルアーコントロール、そして最終的な釣果を大きく左右します。間違った選択は、バックラッシュの多発や飛距離不足といったストレスに繋がり、釣りの楽しさそのものを半減させてしまいます。

このタイプのリールの理想的なユーザーは、入門機からのステップアップを考えている中級者、あるいは特定の釣りに特化した高性能なサブ機を探している上級者です。彼らは、価格を抑えつつも、上位機種に迫る性能、特に巻き心地の滑らかさや剛性感、そして最新のブレーキシステムを求めています。一方で、初めてベイトリールに触れる全くの初心者や、主に軽量ルアー(5g以下)を専門に扱うベイトフィネスアングラーには、必ずしも最適とは言えません。初心者にはより扱いやすいブレーキシステムを搭載したモデルが、ベイトフィネスには専用設計のスプールを持つリールが、それぞれより良い選択肢となるでしょう。

投資する前に、これらの重要なポイントを詳細に検討してください:

  • スプール径と糸巻量: スプール径はキャストフィールと飛距離に大きく影響します。シマノ(SHIMANO) 24 SLX 70XG(右) ベイトリールが採用する32mm径は、中量級ルアー(7g〜21g程度)を最も快適に扱える汎用性の高いサイズです。ご自身のメインとなるルアーウェイトと、使用するラインの太さ・長さを考慮し、糸巻量が十分であるかを確認することが不可欠です。
  • ギア比と巻き取り速度: ギア比はハンドル1回転あたりのライン巻き取り量を決定します。今回レビューするXG(エクストラハイギア)モデルのギア比8.2は、ルアーの素早い回収や、ラインスラック(糸ふけ)を瞬時に巻き取る釣りに最適です。トップウォーターやラバージグの撃ち物など、手返しの良さが求められる釣りに絶大な効果を発揮しますが、スローな巻きを主体とするクランクベイトなどには、よりローギアのモデルが適している場合もあります。
  • ボディ素材と剛性: リールの心臓部を支えるボディの素材は、巻き上げパワーと耐久性に直結します。アルミニウムなどの金属製ボディは、高負荷がかかった際の「たわみ」や「歪み」が少なく、ギアの噛み合わせを正常に保ちます。これにより、パワフルで滑らかな巻き心地が持続し、大型魚とのファイトでも安心してやり取りができます。
  • ブレーキシステムとメンテナンス性: ベイトリールの最大の課題であるバックラッシュを制御するのがブレーキシステムです。シマノ独自のSVSインフィニティは、外部ダイヤルだけで微調整が可能なため、フィールドでの迅速なセッティング変更に対応できます。また、長く愛用するためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。基本的な清掃や注油がしやすい構造かどうかも、選定の重要なポイントです。

これらの要素を総合的に判断することが、あなたにとって最高のパートナーとなる一台を見つけるための鍵となります。

シマノ(SHIMANO) 24 SLX 70XG(右) ベイトリールは非常に優れた選択肢ですが、市場には他にも多くの優れたリールが存在します。ご自身のフィッシングスタイルに最適な一台を見つけるために、より広い視野で各モデルを比較検討することをお勧めします。私たちの包括的なガイドがその手助けとなるでしょう。

ベストセラーNo. 1
ベストセラーNo. 2
ベストセラーNo. 3

開封の儀:第一印象と上位機種譲りのオーラ

パッケージを開封し、シマノ(SHIMANO) 24 SLX 70XG(右) ベイトリールを初めて手に取った瞬間、その凝縮感と質感の高さに驚かされました。深みのあるレッドメタリックの塗装は、これまでのSLXシリーズが持っていた「実用本位」なイメージを覆し、所有欲を満たす美しさを放っています。HAGANEボディならではの剛性感は、手のひらにずっしりと、しかし心地よい重み(195g)として伝わってきます。パーミングした際の収まりも非常に良く、ロープロファイル設計の恩恵を実感できます。一部のユーザーレビューで指摘されていた「開封時のホコリや粉の付着」については、我々の個体でもわずかに見られましたが、柔らかい布で一拭きすれば綺麗になるレベルで、性能に影響を与えるものではありませんでした。むしろ、それ以上に注目すべきは、ハンドルを回した瞬間の滑らかさです。これが、今回最大の注目点である「インフィニティドライブ」の恩恵かと、期待に胸が膨らむ瞬間でした。

長所

  • 上位機種「メタニウム」にも搭載されるインフィニティドライブによる、驚異的に滑らかでパワフルな巻き心地
  • ギア比8.2のXG(エクストラハイギア)による圧倒的な手返しの良さ
  • 高剛性なHAGANE(アルミニウム)ボディがもたらす、負荷がかかった際の安定感
  • 外部ダイヤルで調整が容易なSVSインフィニティブレーキによる優れたキャストコントロール性能

短所

  • ごく一部の個体で、開封時にホコリ等の付着が見られる場合がある
  • 超軽量ルアー(5g以下)のキャストにはやや慣れが必要

実釣インプレッション:シマノ(SHIMANO) 24 SLX 70XG(右) ベイトリールの真価を暴く

我々は、このリールの真価を確かめるべく、様々なシチュエーションで徹底的にテストを行いました。バスフィッシングをメインに、トップウォータープラグからテキサスリグ、スピナーベイトまで、幅広いルアーを使用してその性能を検証。その結果見えてきたのは、単なる「コストパフォーマンスモデル」という言葉では片付けられない、驚くべき実力でした。

「確信犯」的アップグレード:インフィニティドライブがもたらす異次元の巻き心地

まず特筆すべきは、ハンドルを回した瞬間に訪れる衝撃的なまでの滑らかさです。これこそが、シマノ(SHIMANO) 24 SLX 70XG(右) ベイトリールが「価格破壊」とまで言われる所以、インフィニティドライブの搭載に他なりません。これまでアンタレスやメタニウムといったハイエンドモデルの特権であったこの技術が、SLXの価格帯に搭載されたことは、まさに事件です。あるユーザーが「なるほど、確信犯ですか」とSNSで呟いた気持ちが痛いほどよくわかります。シマノが意図的に、このクラスの市場基準を塗り替えに来たのだと感じずにはいられません。

インフィニティドライブは、ピニオンギアをスプールシャフトで支持するのではなく、内側から特殊なブッシュで支持する構造です。これにより、メインシャフトとピニオンギアの接触抵抗が大幅に低減され、特に高負荷時、つまり大きな魚とのファイト中や、引き抵抗の強いディープクランクなどを巻いている状況で、その真価を発揮します。実際にフィールドで試してみると、その差は歴然。これまでなら「重い、しんどい」と感じていたルアーの巻き取りが、驚くほど軽快に行えます。ギア比8.2というXGモデルは、本来巻きが重くなりがちなセッティングですが、インフィニティドライブのおかげでそのネガティブな側面がほぼ完全に打ち消されています。カバーからバスを引きずり出すようなパワーファイトにおいても、ハンドルの回転が少しもブレることなく、力強く巻き上げ続けることができるこの安心感は、まさに上位機種のそれです。この巻き性能一点だけでも、このリールを選ぶ価値は十分にあると断言できます。

ストレスフリーなキャスト性能:SVSインフィニティと32mm MGLスプールIIIの完璧な調和

ベイトリールの性能を語る上で、キャスト性能は避けて通れません。シマノ(SHIMANO) 24 SLX 70XG(右) ベイトリールは、実績のある遠心ブレーキシステム「SVSインフィニティ」と、軽量で立ち上がりの鋭い「32mm径MGLスプールIII」を搭載しています。この組み合わせが、驚くほど快適でトラブルレスなキャスティング体験を提供してくれました。

SVSインフィニティの最大の利点は、サイドプレートを開けることなく、外部のダイヤルだけでブレーキ力の微調整が完結することです。風向きが変わった、ルアーを交換した、といったフィールドでの状況変化に即座に対応できます。内部のブレーキシューをON(初期設定では4つ)にしておけば、あとは外部ダイヤルを1から6の間で調整するだけ。テストでは、1/2oz(14g)のスピナーベイトをキャストする際、追い風ならダイヤルを「2」、向かい風なら「4」に設定するだけで、バックラッシュの不安なくフルキャストが可能でした。特に秀逸だと感じたのは、キャスト後半の「伸び」です。ブレーキが適切に制御されることで、ルアーは失速することなく、弾丸のように飛んでいきます。これまで届かなかった対岸のカバーや、沖のブレイクラインが射程圏内に入ってくる感覚は、アングラーにとって何物にも代えがたい喜びです。その驚きの飛距離をぜひ体感してみてください。32mmというスプール径は、汎用性が非常に高く、10g〜20g前後のルアーが最も気持ちよく扱え、日本の平均的なフィールドに完璧にマッチしています。

剛性とパワーの象徴:HAGANEボディと信頼のドラグシステム

どんなに優れた巻き心地やキャスト性能を持っていても、実戦での耐久性とパワーが伴わなければ意味がありません。その点、シマノ(SHIMANO) 24 SLX 70XG(右) ベイトリールは、シマノが誇る高剛性ボディコンセプト「HAGANEボディ」を採用しており、一切の不安を感じさせません。素材はアルミニウム。高負荷がかかった際に発生するボディのたわみを極限まで抑制し、内部の精密なギアをガッチリと保護します。

実際にウィードエリアで50cmクラスのバスを掛けた際、その剛性の高さを身をもって体験しました。強引にウィードから引き剥がそうとする場面でも、リールが歪む感覚は皆無。インフィニティドライブとの相乗効果で、ゴリ巻きしてもハンドルの回転は滑らかさを失いません。この安心感があるからこそ、臆することなくカバーの奥を攻めることができるのです。また、最大5.5kgに設定されたドラグも非常に優秀です。ただ強いだけでなく、ラインが引き出される際の滑り出しが非常にスムーズで、急な魚の突進にもラインブレイクの心配なく対応できます。ドラグの調整もクリッカブルで分かりやすく、ファイト中の微調整も容易でした。この信頼性の高い作りは、厳しい条件下での釣りをサポートしてくれます。まさに、タフな状況でこそ輝く性能と言えるでしょう。

他のユーザーの声は?

我々のテスト結果を裏付けるように、多くのユーザーからも高い評価が寄せられています。特に、やはり「インフィニティドライブ搭載」に関する驚きと称賛の声が目立ちます。「この価格でこの巻き心地は信じられない」「上位機種を買う理由がなくなった」といったコメントは、このリールの価値を的確に表しています。あるユーザーが述べた「SLXにインフィニティドライブ搭載ってどうなの 笑」という、良い意味で呆れたような感想は、多くのアングラーの共通認識と言えるでしょう。

一方で、ごく少数ですが、ネガティブな意見も見られました。最も多かったのは「開封時にホコリや白い粉が付着していた」という点です。これは我々が確認した通り、製造過程や梱包に起因する軽微な問題であり、性能には全く影響しませんが、新品を購入した際の気持ちよさを少し損なう可能性がある点は否めません。拭き取れば済む話ではありますが、メーカーには今後の改善を期待したいところです。総じて、性能面での不満はほとんど見られず、その圧倒的なコストパフォーマンスに満足しているユーザーが大多数であるという印象です。

シマノ(SHIMANO) 24 SLX 70XG(右) ベイトリールと競合製品の比較

では、シマノ(SHIMANO) 24 SLX 70XG(右) ベイトリールは、他の選択肢と比較してどうなのでしょうか?ここでは、異なるタイプの人気リール3機種と比較し、それぞれの立ち位置を明確にします。

1. シマノ(SHIMANO) 電動リール

まず比較するのは、同じシマノの電動リールです。これは全く異なるカテゴリーの製品であり、船からの深場釣りや、重い仕掛けを何度も上げ下げする釣りに特化しています。手巻きのベイトリールであるSLXとは、使用目的が根本的に異なります。もしあなたの主戦場がオフショアで、体力的な負担を軽減しつつ、正確なタナ取り(水深攻略)を効率的に行いたいのであれば、電動リールが最適な選択となるでしょう。しかし、バスフィッシングやロックフィッシュゲームのように、キャスティングとルアー操作が釣りの中心となる場合は、シマノ(SHIMANO) 24 SLX 70XG(右) ベイトリールが提供する軽快さ、操作性、そしてキャストフィールが不可欠です。

2. シマノ(SHIMANO) 21 アルテグラ スピニングリール

シマノ(SHIMANO) 21 アルテグラ C3000XG
  • ギア比:6.4 / 最大巻上長(cm/ハンドル1回転):94
  • 実用ドラグ力/最大ドラグ力(kg):3.5/9.0

次に、非常に人気の高いスピニングリール「21 アルテグラ」です。スピニングリールは、軽量ルアーのキャスト性能、ライントラブルの少なさ、そしてドラグ性能の繊細さにおいてベイトリールより優れています。そのため、フィネスな釣り(軽量リグを使った繊細な釣り)や、風の強い状況、広いオープンウォーターでのロングキャストが求められる場面では、アルテグラに軍配が上がります。一方、シマノ(SHIMANO) 24 SLX 70XG(右) ベイトリールは、太いラインを使い、重めのルアーを正確にカバーへ撃ち込む釣りや、手返しの速さを活かしたラン&ガンスタイルでその真価を発揮します。両者は補完関係にあり、両方所有することで釣りの幅が大きく広がります。

3. シマノ メタニウム ベイトリール

シマノ(SHIMANO) ベイトリール 23 メタニウム 101XG (左ハンドル)...
  • ギア比:8.1 / 最大ドラグ力(kg):5 / 最大巻上長(cm/ハンドル1回転):86
  • ハンドル長さ(mm):45 / 自重(g):175

最も直接的な比較対象となるのが、上位機種であるメタニウムです。メタニウムは、より軽量なマグネシウム製のコアソリッドボディや、さらに進化したスプール技術を採用しており、自重の軽さ、キャストのさらなる伸び、そして感度においてSLXを上回ります。トーナメントシーンなど、コンマ1秒を争う極限の状況や、わずかな感度の差が釣果を左右する場面では、メタニウムのアドバンテージは大きいでしょう。しかし、シマノ(SHIMANO) 24 SLX 70XG(右) ベイトリールは、その心臓部であるインフィニティドライブを共有し、実釣性能においてメタニウムに肉薄しています。価格差を考慮すれば、ほとんどのアングラーにとって、SLXが提供する性能は十分すぎるほどであり、そのコストパフォーマンスは驚異的と言わざるを得ません。

最終評決:シマノ(SHIMANO) 24 SLX 70XG(右) ベイトリールは「買い」か?

数々のテストと他機種との比較を経て、我々の結論は明確です。シマノ(SHIMANO) 24 SLX 70XG(右) ベイトリールは、間違いなく「買い」です。これは単なるエントリーモデルからのステップアップ機ではありません。上位機種の核心技術である「インフィニティドライブ」を搭載したことで、この価格帯のリールの常識を覆す、革命的な一台となっています。驚くほど滑らかでパワフルな巻き心地、トラブルレスで伸びやかなキャスト性能、そしてタフな状況でも信頼できる剛性。これら全てが、驚くべき価格で手に入るのです。

入門機からの乗り換えを検討している中級者アングラーはもちろん、すでにハイエンド機を所有している上級者の「撃ち物用」「巻き物用」といった特化型のサブ機としても、これ以上ない選択肢と言えるでしょう。確かに、開封時の些細な汚れや、超軽量ルアーへの適性といった小さな弱点はありますが、それらを補って余りある圧倒的な性能と価値を備えています。もしあなたが、予算を抑えつつも釣りのレベルを一段階引き上げたいと本気で願うなら、このリールがその願いを叶えてくれるはずです。最新の価格と在庫状況を確認し、この驚異的なパフォーマンスをご自身のものにしてください

最終更新日: 2025-11-10 / アフィリエイトリンク / 画像提供: Amazon Product Advertising API